インターモーダルとITS(No.5)
データモデルとオブジェクト指向


○赤羽委員長 これで基本的な議論の項目が揃いましたね。
○荻野 今のトランスモデルの話、ちょっとよく理解できなくて追いつけなかったんですけれど。
○中村 私もこれ以上のことは余り理解していないんですけれども、コンセプトとしては、例えばバスというのは車両とバス停と空間と運転手さんがあって、バスに運転手さんを乗せて路線を走らせる。その間の関連づけを、例えばこれは後で皆さんにコピーをお渡しできると思いますけれども、まず路線というポイント、バス停はID番号をつけて名前をつけておけばいいだろう。そのバス停を束にしたものがリンクであって、そのリンクを束ねていくと……と、以下続いていくんですけれども。
○赤羽委員長 それはオブジェクト指向そのものですね。
○中村 そのものですか。
○赤羽委員長 ええ。
○中村 じゃ、リファレンスモデルと言っているところは、どこになるんだろう。
○吉開 オブジェクトとオブジェクトが、あるリファレンスポイントでつながっていて、その間をどういうルールでつなぐかということが決められている。
○中村 それは決められていると思います。
○羽藤 TCIPもオブジェクトモデルと書いてありますよね。
○中村 これはオブジェクトとオブジェクトの間をつなぐルールの記述という言い方は余り されていなくて、「このオブジェクトはこうだ」というのがずらっと書いてあるんですけど。
○大口 そのオブジェクトを持っているインスタンスの具体的な内容まで、全部記述しているという感じなのでしょうか。
○中村 それは全部書いてあるんですけども、実は幾ら解読しても、いや、こんな厚みになるぐらいの量なんですよ。もう本当にこんな量なんです。それを解読してもらったんですけれども、解読しても、これとこれがどうつながっているか、やっぱりまだわからないまま来ているんですね。バス停の定義はわかるんだけども、路線をどう定義しているのかわかるようでわからなかったり、日本流に言うと「路線」と「系統」というのは全然別な言葉なんですけれども、それをアメリカでどうしているのか読み込もうと思っても、どこを見たらいいんだかわからないみたいになっていて、担当の方も全部わかっているということでもなくて、何かいろいろな要素を全部書いてはいるんだけれども、それで全部公共交通が運営できるのかという議論は、よく見えていないんですね。
 だから僕の理解でいくと、例えば、バス会社が持っているいろいろな情報を電子化するときのルールは全部決まるんだろうと思うんです。だけど、例えばインターモーダルに何かしようとしたときのやりとりとか、つなぐという話のときにどうするんだろうというのが、今のところ見えないんですね。
○吉開 そこがないとモデルは完結しませんよね。
○中村 ……と思うんですけどね。
○赤羽委員長 今の話を聞いて想像すると、トランスモデルの方は、要するに…
○中村 超リファレンスといいますかね。
○赤羽委員長 うん。オブジェクトの概念的な定義が行われていて、そのオブジェクト間の関係も概念的には定義されている。でも、TCIPのは、概念レベルにととまらず、それに基づいて、すでにコーディングまでされているようですね。
○中村 そうです、桁数とか全部決まっているんですよ。
○赤羽委員長 プログラムというか、フォーマットが具体的に決められているということでしょうね。
○中村 私もそういう理解です。
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