12 モバイルメディアは入力インターフェースが決め手

○森川 社会インフラ化されたICカードに決済システムもつけて自分の位置情報もGPSか何かで分かる,車に置いたり持って歩いたりするような総合マルチメディア端末として,利用者とのインターフェースはどれぐらいの画面と入力装置のイメージになるのでしょうか.

○赤羽 例えば入力に関しては,音声認識の技術などが相当発達しています.ですからキーボードを打てなくても何かしゃべれば文字データが発信できるようになるかもしれません.

○森川 例えば車運転してるときに,Eメールを文章で入力するならきっちり打てるのですが,しゃべると「あー」とか「うー」とか言って無茶苦茶になります.それがそのまま発信されてしまうと恥ずかしいので,話言葉でも後で人工知能的にそれなりの文章になるようなインターフェースが1つあると,歩きながらでも車乗りながらでも,いろいろなメールのやりとりができるようになるでしょう.

○倉沢 推敲エージェントのソフトが,多分パソコンで出るでしょう.書き言葉をしゃべることができる人は実は非常に珍しいのです.書き言葉を話し言葉として話すことができるという,知的生産に関する特殊な訓練を積んだ人だけが可能だと思います.そういったことのまったく苦手な人が,i-modeのヘビーユーザーや車のヘビーユーザーだったりします.先ほどの携帯電話の議論に非常に近いと思っていまして,車によく乗る人というのは,情報に強い人と弱い人と両方います.両方に対応するようなコンセプトの商品を作る必要があるのは確かだと思います.

○中島 私も将来的にはいわゆるi-modeのテンキー世代が主流になっていくと思います.彼らは,音声認識よりもテンキーで簡単に操作できるほういい.テンキー入力の方がしゃべるよりも速い,文字を打ち込む方がしゃべってメッセージ送るよりも速いくらい,という世代です.すると音声入力よりもむしろいわゆるi-mode端末の進化系が出てくる.そこにいろいろな,例えばGPS機能を用途に応じて搭載したりするようになると思います.

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