21 再び「サライ」と「i-mode」

○倉沢 いわゆるオープンネットワークのだれでも受けることのできる情報は,i-mode的な情報の程度で済みます.一方で「こってりとした」情報については会員組織としてお金はかかるけれども凄い内容を提供します.ハードウェアの付加価値にする部分の情報と,共通のオープンメディアにする部分の情報を同じメディアでも分けて考えた方がいいでしょう.そうするとトヨタのモネなどは「こってりした」情報に当たるので,これは車の付加価値として今のままでいいように思います.その替わりにオリジナルコンテンツも作って充実させたらいい.昔のパソコン通信の掲示板のような会員限定フォーラムは文字だけでしたが,ネット上であれば写真を貼ったり音を入れることができます.ITSの世界に関してもそういう情報交換の囲い方ができるでしょう.一方でi-modeで検索すればそれだけで出てくる情報は別に存在していてよくて,i-modeに任せればいい.そこで競合や統合などの議論をあえてしない方がいいと思います.

○赤羽 裾野が広がることは,どちらの人たちを対象にしているサービスにもメリットになるはずです.

○森川 「サライ」組は「サライ」組で,同好会的に中で価値観がかなり共通した人たちで情報のやりとりをするような,ほとんどメーリング・リストに近いイメージになるのかもしれません.また電子グループでは離合集散が自由なので初期投資が少ないメリットがあります.

○赤羽 交通を管理する場合も,どういう志向を持った人たちに対して交通情報を発信しているかがわかることは,非常に意味があることです.休日の渋滞でも,余分な車の量は全体の高々2割か3割です.ある時間帯がピークであることを広報して,全員がその時間を避けてしまうと,極端な話,別のピークができてしまうほどです.ですから,渋滞に掴まって帰るのは止めましょうと呼びかけて,それに応えてくれる人たちには懇切丁寧な情報を流して,全体の1割程度の車にピーク時間帯を避けてもらったり利用する日をずらしてもらうような対応で十分なのです.
 これまでは,何か,税金や通行料金で電光掲示板つける以上は出来るだけ広範囲の人たちに情報が行き渡るような仕組みにしなければいけないし,情報内容もなるべく広範囲の人向けにする必要があるという考え方でした.でも効率的に交通を管理しようと思ったら,どういう人たちにどういう情報を流したら実効が上がるのかを真剣に検討しなければいけません.

○森川 1割位の人であれば,時間をずらすことのできる人は幾らでもいますよね.

○中島 画一的,無機的な情報だからだめなのですね.「サライ」的な,時間がかかってもいいから友達と気持ちのいいところを走りたいという人が1割いるだけでも,交通の状況は全然変わってしまうわけですね.

BBS投稿コーナー



Copywrited by Japan Society of Traffic Engineers