交通シミュレーション委員会第3部会 平成14年度第1回議事録(案)

日 時:平成14年6月27日(木) 14:00〜
場 所:尚友会館 日本道路会議会議室
 
出席者: 大口部会長、吾田、江守、桶屋、勝呂、菅原、須田、竹平、辻、西宮、門司、山下、堀口(名簿順、敬称略)
 
資料:H14第1回運営幹事会(5/9)議論抜粋
     委員会第三部会名簿
     適用マニュアル 目次と記載項目
     Validationデータセット要件検討(一覧表)
     名古屋ITS・交通シミュレーションの現況再現性検証
 
第1回議事項目
@データセットの整備
A添付ファイルの「適用マニュアル(案)」のデータに関する部分の執筆
 
●:部会長、 ○:委員
 
1.平成14年度第1回運営幹事会の報告
●5月9日行われた運営幹事会の議論の概要を紹介
・今年度は、@タスクフォース方式で行う、A適用マニュアルを作る。
・第三部会のT/Fは「適用マニュアル編纂」と「データセットの収集」が、目標である。
・適用マニュアルは、目次案と記載内容の原案が与えられたが、詳細構成は部会で決めることができる。
・各パートを部会が担当し、第三部会は「パートII:使ってみようシミュレーション」の「データの部分」を担当する。
8月21日に総会を行う
 
2.今年度の運営方針
●今年度は、適用マニュアルについては、昨年度議論したデータ項目を埋めることからはじめてはどうか。
・データ収集では、公開可能なデータを集めるとともに、メタデータ(データの身上、コードブック、他のデータとの関連、留意点等)も集める。
・各所に転がっているデータを集めて、整理してCHに登録する。(CH:クリアリングハウス)
CHで「準備中」となっているデータセットに対し、催促するアクションもしたい。
・道路管理者、公安委員会からデータを集めることも試みたい。
・他の部会にも、「登録できるデータがあるか」と問い掛ける。
 
●適用マニュアルつくりはマニュアル執筆サブWG(MW-WG)、データセット収集はデータセットサブWG(DS-WG)、と分担して作業を進めていきたい。
 
3.討議(◆:議論の入口、・関連意見)
(1)データセットに関する議論
◆バリデーションは、パラメータを調整して現況に合わせるだけで、意味があるか。それよりもシミュレーションの感度分析を行い、パラメータとシミュレーションモデルの性格を掴んでから、データ収集に入るのが良い。
・ベリフィケーションを行ってから、バリデーションを行うことを想定している。仮想データの検証の次に実データで調べることが必要である。
・例えば、5分間交通の中にも様々なドライバーがいる。平均値ばかりでなく、ばらつきの要因データの収集も必要である。
 
BMデータの範囲、あるいは範囲を広げるかの議論は、未だ、していない。
●シミュレーションを行うことの意味、DSの使い方などは、この部会の中でも、議論はしていきたい。
・データセットをどのように使うかは、決めていない。シミュレーションのチューニングに使うパラメータもいろいろである。DSの使い方は自由である。自由に使えるデータセットを用意していきたい。
with、withoutのデータはなかなか集められない。とにかく、いろいろ使える材料となるものを集めていきたい。
 
DSを用いた検証結果のモデル間の比較、モデルへの適応性(過不足)の議論もしておきたい。
●1つのDSだけでも充実したものを準備できるとよいが。
 
◆発注者の役に立つようなことを、DSに含んでいて欲しい。
●適用するシミュレーションを固定するようなDSにはしない。
・シミュレーションはツールであり、合意形成の道具である。バリデーションデータもそのような性格を持っていて、見せるために使えるような、DSとしたい。
 
◆「検証用データ」という名称は重い。「比較するためのデータ」程度としたらどうか。
●「公開データ」とでも呼んではどうか。
 
◆公開するときはフォーマットをきめるか。
●データフォーマットを統一して決めるのではなく、データ構造や収集方法など属性を説明する「メタデータ」を準備すればよい。データに関する問い合わせ先が明らかとなっているだけでも良い。
 
◆データの提供、データの利用に関して国交省などの許可をとる。少なくとも、データの公開に関して問い合わせ先を1つにしてもらうだけでも良い。
MEXのデータは収集済みである。
・場所は非公開という条件で、提供可能というデータもある。
・古いデータであれば公開可能というデータもある(大規模店舗の計画時に使ったものなど)。
MEX、HEX、JHなどの交通データは、今は必要となったときに申請して、入手している。これなどは、いつでも、だれでもONLINEで入手できるとよい。将来なるかもしれないので、利用方法などを検討しておきたい。
 
DSは1つの地域のものを集めるのか。あるいは、各所のデータを集めて、全体としてデータセットになっている、とするのか。
●走りながら考えたい。集まったものを並べてみて、どう見せるかを考える。当然、整理してから見せることが必要である。
 
●作業の進め方として、@まず可能性をあたる、A次に判断する議論をする。
 公開可能なデータを集めることを、この部会でやる。
 
(2)適用マニュアルに関する議論
◆「どのような場面のシミュレーションをおこなうのか」が決まった上で、検証に用いるデータの範囲が決まるのだろう。
●場面・必要なデータを考えると、データセットの項目表に濃淡がつけられるようになる。
 
●第3部会のメンバーーは(建設コンサルタントが多いので)、データの集め方については得意だろう。
・第2部会の収集した事例集に対し、「OD表はどのように作ったか」を問い合わせる方法もある。第2部会の進捗を見てアクションを起こす。
 
●マニュアルの構成は、一般論、事例の両方を含むように構成する。
●ベリフィケーション、バリデーションの範囲が明確になっていないので、このマニュアルはとにかく事例を積み上げる方針で行きたい。
●この1年でマニュアルを作るつもりであるが、それで完成と言うわけではなく、とにかく形を作り、継続的に更新していく姿勢でいきたい。
 
●メンバーーの分担は、次のように割り振る。
データ サブWG:大口、辻リーダ、江守、山下、勝呂、須田、深井、西宮、高橋、竹平
マニュアル サブWG:大口、毛利、鈴木、門司リーダ、児玉、浅野、吾田、奥嶋、菅原、桶屋
 
●総会前に、サブWGでメールなどで議論をして、次回に検討する。
 
4.次回予定
・8月8日または9日 16:00〜