交通シミュレーションに関する研究グループ 平成15年度総会議事メモ(案) 日時: 2003年12月8日(月) 15時〜18時30分 場所: 京都弥生会館 参加者:桑原(委員長),中野(IBS),堀口(ITL),久保田(埼大),坂本(埼大), 森津(流通産業大),内田(大阪市大),吉井(京大),倉内(京大), 和久井(社会システム),飯田(中央復権),山下(地域・交通計画研), 佐藤(パシコン),岡村(パシコン),澤(ドーコン),山本(ドーコン), 大藤(交通システム),花房(熊谷組),佐藤(MRI),古川(長大), 田中(東大),松本(慶応大), 大口(都立大) 以上?名 _________________________________________________ 【導入】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 桑原 ・これまでの3年間の委員会の経緯 ・本日の総会の趣旨,スケジュール _________________________________________________ 【第T部:適用マニュアルの執筆状況説明と質疑】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 第1章:なぜ交通シミュレーションを勧めるのか(岡村) ・従来の手法の問題点 ・シミュレーションの必要性 ・従来手法とシミュレーション検討手法との使い分け ・検証および適用性の標準化 ========================== 第2章:どんな場面でシミュレーションが使われているか(花房) ・適用事例が豊富にあるタスクを中心/Positive Campaignを中心 ・適用状況の整理,課題分析 ・タスク別のシミュレーション利用のメリット ・適用事例に見るシミュレーション利用のメリット ⇒ シミュレーションという評価ツールを魅力的に見せるためには どのような事例があれば望ましいか? ========================== 第3章:どんな交通シミュレーションを利用すべきか(吉井) ・シミュレータの分類(4分類) ・選択されるシミュレータの要件(基本検証・複合検証・実用検証) ・シミュレータ選択用の表の作成(変数の表|可観測性/チューニング時の扱い) ========================== 第4章:シミュレーションに必要なデータを獲得する(大口) ・データの収集・在り処・加工 ・データの信頼性(質),データの効率的な取得方法 ・網羅性ではなく要点指摘が必要 ・事例に基づいて実際の留意事項を記述すべき ========================== 第5章:交通シミュレーションはどのように実行するのか(吉井・森津) ・一般的な作業手順 ・データ作成上の留意点(データの不整合の検査が必要) ・現況再現・パラメータチューニング ・シミュレーション結果の取りまとめ方法 ⇒ 現在の「適用マニュアル」はハイレベルのマニュアルだが, もっと実際に作業される方への作業手順に近いあたりを この章では狙っている [前後の章と重なる部分があるのもそういう理由なので良い,とする] ========================== 第6章:シミュレーションの適用手順と結果の解釈(堀口) ・「協議」プロセス(≒交通現象に対する認識の共有を図る方法)を 明示的にシミュレーション利用技術の一部と位置づけるべき → 感度分析プロセスと協議プロセスのバランスが重要 ・シミュレーション適用のグレード概念の提示(優劣ではない) ========================== 第7章:現在の交通シミュレーションの課題と今後の展開(澤+中野(羽藤)) ・アンケート事例にもとづく,現在の課題のインデックス ⇒ 各データ提供者には既記載内容のチュックをお願いします ・対応策としての先進適用事例 ・シミュレーション適用技術今後の発展方向 コアモデルと拡大,シミュレーションデザイン(膨大データ,並列計算) ・需要変動型/歩行者系/インターモーダル/広域,などを別表で一覧化 ========================== <質疑> ・「協議」の中での使われ方,「参加型・合意形成」の場合の活用方法など, 交通施策全体の中におけるシミュレータの位置づけ,という内容があると 読みやすい,と思われる.(「住民」が入らないプロセスの場合/入る場合) ⇒ 「1章と2章」の適切な場における対応が必要. 今後,1章・2章担当で詰める ・事前に頂いた意見 (1) 第3章で,どのシミュレータを使うべきかを書いて欲しい(戸板氏@第4部会) ⇒ マニュアルとCHの役割の違い,として記述してはどうか. 適用例の収集方法・執筆者の限界 (2) 記述材料(事例)の収集等で各社に依頼したほうがいい(戸板氏@第4部会) ⇒ 広域を入れる,とか. (3) 旅客流動シミュレーション(戸板氏@第4部会) (4) 松竹梅→「利用場面をイメージさせる」ことが目的とあるが, あまり限定的・厳密に考えると難しい問題がある(久保田先生) ⇒ 厳密な表現を用いると,議論が必要になる 松竹梅に「○つけ」をすると,全部○がないといけない, ということか? ・記述トーン(文体)をどうするか. 「こうあるべし」までにするのか,「案を提示」でもよしとするか. ⇒ 両方の部分を小分けにして編を分けて記述しては? 言い切れない部分+例示を示す部分+もっと曖昧な部分 ⇒ 6章の松竹梅の部分が,特に「曖昧な提案」という側面も強い → 6.5節の松竹梅の部分のみ,枠囲みのコラムにしては? ⇒ 「松竹梅」の議論は,混乱を生じる可能性があるので, 適用マニュアルの中でそのまま記述するのには危険性を感じる ・「解説本」なのか,「手順マニュアル」なのか.読者との接し方? ・「です,ます」で丁寧に書いたほうが,分かりやすいのではないか. 軟らかいほうが,よい. ⇒ 夜の飲み会で決定したい ★「です,ます」に決まったらしい? ・適用マニュアルの中に明確に説明する仕方, 「シミュレータの限界」,実現象とは異なる,ということを, を明記してあるとありがたい. ⇒ 6章の中で書き込むことはできる 「モデルの限界」「適用の限界」「データの限界」など色々ある ・シミュレーションの適用をPositiveに示す,という趣旨があったが, 松竹梅を従来の方法と比較して記述してもらえると望ましい. ⇒ 1章でシミュレーションの優位性を記述する中で提示する ★12月31日まではコメントを受け付けているので, 委員会委員全体より,是非,ご意見を頂きたい. 「適用事例」も,是非,寄せていただきたい. _________________________________________________ 【第U部:3ヵ年の活動の成果まとめ方針/その後の方針】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ <1>3年間の落しどころ ★3年間の委員会の成果:『「適用マニュアル」編纂+CHへ掲載内容追加』 ◆CHへのコンテンツ充実予定項目: ・検証例[堀口]⇒今後も募集中 ・適用事例[第2部会:飯田委員(宇野)]⇒多数収集済 ・データセット[大口]⇒今4セット+5セット追加予定 ・検証マニュアルの充実[吉井]⇒基本検証追加項目+複合検証項目 <2>委員会後どうするか(CH管理・認証・適用マニュアルの普及)[中野] ========================== 【CHの情報交換の場としての普及方策】[坂本] アクセス状況:CHは1日20回/hitは多いほうである 検索エンジンへの登録済:自動登録,順調な状況◎ 日常的なUpdate:定期的な更新のルール化[堀口委員への過負担]⇒管理グループ? リンク作成依頼[今後課題] (Simulation CH)20000万件→(Traffic Simulation CH)7000件 (Traffic Simulation)100万件:TOPはDenmark ⇒ CH活動自体の海外へ情報発信 ========================== 【CHにおける情報提供による認証のあり方】[大藤] ・認証の必要性の可否だけを議論しても結論は出ない ・ツールとしての認証/ユーザの認証/認証方法 について整理 ・「認証的機能」広く適正に利用されるように務める活動のしくみの一つとして必要 当面,CHにツールと技術者をEntry・公開する機能を構築してはどうか. ========================== 【委員会終了後のCHの運営(ヒト/モノ/カネ)】[内田] ・「CH運営システム」<配布資料> 視点 中立性/公平性(広告の扱い) 自立性/簡便性(システム・制度設計) 貢献と受益のバランス(権利・負担の明確化) ・「PATH案(0〜3案)」<配布資料> 1案:一旦Closeしてしまう+コミュニティ+地域通貨[※提案※] 2案:地域通貨型+学会/広告 3案:広告/無制限+認証/認定料 ========================== 【委員会終了後の活動(セミナ/行政に対する働きかけ)】[和久井] ・行政のマニュアル等(への働きかけ 警察庁:交通アセスメントマニュアル 都市地域整備局:大規模開発マニュアル 経済産業省:大規模店舗立地法...その他? ・基礎的データベース整備,データ公開への働きかけ ・行政担当者などを対象としたセミナ等の開催 ・シミュレーションの有効性をアピールするプレゼン資料作成 ========================== <議論> ・「編集委員会」が常設なのは「定期購読料」があるから. 同様に,「CH運営常設委員会+会員制」というテはある? ⇒ 今,最も使われているのは,「モデルの紹介」ページ, 使ってもらおう,という情報発信が多いので難しいのでは? ・今は「自主研究」→その後,「CHを維持すべき」という意義を 感じる立場から,ヒト/カネを出すべきではないか. ⇒ ルーティンワークであれば,JSTE広報委員会で予算がつく. ただし,Contents提供部隊が存在していることが前提 (自主研究廃止後はムリ) コンテンツを上げる活動さえJSTEの中で位置づけられれば... ・行政が(実質上)CHの存在を認知してくれれば,CH維持費用が回り得る ※大規模店舗立地法のガイドラインのHPからリンクを張ってもらう,とか. まずは,国交省・警察庁のメンバへ啓蒙のためのセミナを開催しては. ⇒ 自主研究の枠組みを離れたとしてもセミナは開催したい (警察や自治体から,多少のアクションはある) ・維持のために金がかかる,JSTE組織内の話で済むのか 別途組織が必要か,可能か. ・【久保田提案】「民放型」 当面JSTE内に留まる カネはSim.開発/利用に意義を見出す人たちが出す[共同民間受託/期間限定なら?] ※受益が最も大きいのは開発者,次は発注者,コンサルはいらない? 利用権については,価値のあるコンテンツを買うのはお金を取る ⇒ 「会員限定」のページを設ける,のは今は難しい 会員限定をする技術的な方法:レンタルサーバ上では難しい JSTE広報委員会としては,お金が絡む手段は難しい. 「お金のやりとり」は,JSTEページの外で行う ・「平面交差点の基礎編」に関連して,交差点飽和度を計算するSOFTが, 完全には準拠していない,ということで,基礎編を改訂しても, SOFTに影響力を行使しないと効果がない. 「準拠」ということをライセンスとして認める代わりに, SOFTを内容的に対応してもらうように現在交渉中. ・いずれにせよ,JSTEの中で「公的な」活動として位置づけて いただく必要がある.民間がお金を出して自分達で活動する場を JSTEの委託研究と名づけるのは,手前味噌で「学会の私物化」 との指弾を受ける惧れがある[追加:夜の場での議論] ★来年の交通工学講習会(東京&大阪)で一日分を行う ★技術者の登録については,PTOE/TOPベースで資格へ委ねる ★CHの運営はJSTEとの関連を維持したままやりたい ⇒ 適用マニュアルの出版をするので, CHは適用マニュアルと表裏一体なのでこれを維持できないか. 以上.(文責:大口)