前章,「
2.ガイドライン策定の基本的な考え方」
で示した「資格認定後のCPDの目的」を実現するために必要と考えられるCPD課題と達成目標に
ついては,
表−2−1 TOEのCPDと達成目標と,
表−2−2 TOPのCPDと達成目標に,それぞれ示しています.
表−2−1 TOEのCPDと達成目標 |
■TOE
【CPDの目的】習得した高度な専門技術能力や最新の技術を把握し,
総合的技術能力をさらに高める.また,行動規範や法規等をよく理解し,
部下の指導育成を行うとともに,その指導力を高め,次世代に伝える.
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基本課題 |
獲得すべき能力 |
達成目標 |
教育形態(例) |
推奨CPD単位数 |
専門技術能力 |
専門分野における技術知識・応用能力・先端的技術 |
複数の専門分野の高度な技術能力を身に付けるとともに,
最先端の技術に精通する.
社内外の講習会などで講師を務めることができる. |
●専門技術の研修会や講習会への参加
●査読付き専門誌への論文発表
●企業内研修会等による最先端技術の学習
●専門技術に関わる講習会・研修会の講師
●業界団体内の専門委員会への参加
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15+α |
業務遂行能力 |
企画・実行能力 |
自身の情報収集・分析・企画能力等をもとに,
具体的な問題発見・解決の経験を重ねるとともに,
そうした能力を部下の指導育成に活かすことができる.
経済社会情勢を評価・判断することができ,
それを業務に活用することができる.
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●経営やマネジメント研修会への参加
●業務遂行能力に関するOJTの受講
・部下や上司との協同作業による業務実行能力の習得
・発注者や受託者との交渉を通じたマネジメント能力の習得
・新技術や新分野に係わるマネジメント能力の習得
・業務を通じたリーダーシップ能力の習得
・複数の分野に跨る業務の管理技術者もしくは主任技術者
・重要な業務におけるプロジェクトマネジャー
●業務遂行能力に関するOJTの指導
・部下の指導と育成
・管理職としての組織運営
・所属組織の経営理念の実行
●成果を上げた業務の国際会議等での発表
●各種シンポジウムへのパネリストとしての参加
●公的機関からの業務表彰または個人表彰
●内外の公的委員会への参加(委員として)
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15+β |
リーダーシップおよびマネージメント能力 |
マネージメントのための総合的能力を身に付ける.
重要なプロジェクトをリーダーとして指導し,取りまとめることが出来る.
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コミュニケーション能力 |
国内外でプロジェクトを獲得できるコミュニケーション能力,
交渉能力を身に付け,対外的に説明を行うことが出来る. |
行動原則 |
技術者として社会的責任を果たす能力 |
個人としての技術者倫理の実践はもとより,
組織のリーダーとして倫理的判断や行動ができる. |
●社内外の技術者倫理講習会の講師
●コンプライアンス講習会の講師 |
5+γ |
【資格更新に必要な単位数:4年間で200 単位以上】 合計※2: |
50 |
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※2 推奨CPD単位数は,資格の更新に必要とされる4年間で200単位(年間50単位以上を推奨)を
確保するために,各基本課題において最低限必要とされる年間取得単位数を示している.
ただし,α,β,γについては,合計15単位程度を自己の判断で基本課題のいずれに
割り当てても良い.
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表−2−2 TOPのCPDと達成目標 |
■TOP
【CPDの目的】大学等で学んだ広範囲な交通工学の基礎をベースとして,
TOEを目指して,自己の専門技術分野を確立していくとともに,
倫理や業務遂行能力など技術者としての基本的素養を涵養する. |
基本課題 |
獲得すべき能力 |
達成目標 |
教育形態(例) |
推奨CPD単位数 |
専門技術能力 |
専門分野における技術知識・応用能力 |
基礎技術知識を活用して,与えられた業務を自立して遂行できる.
さらに,専門技術知識を習得し,経験を積み,
1つの専門分野を確立する. |
● 道路交通技術に関する業務の従事
● 交通工学研究会が主催(共催/後援)する講習会への参加
● 交通工学研究発表会における論文発表
● OJT(受講)による道路交通に関する技術の習得
● 自己学習(機関紙「交通工学」年間購読による学習,
専門資格取得準備,技術専門書,専門誌等による学習)
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20+α |
業務遂行能力 |
企画・実行能力 |
与えられた業務目標に対して計画を行うことができ,
その業務目標を達成する.
情報収集・分析・企画能力等の業務を遂行する上での素養を身に付ける.
経済社会情勢の理解に努め,それを業務に反映させることができる
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●業務遂行能力に関わるOJTの受講(
全般的業務遂行能力の習得,業務の主要部分の責任的遂行)
●道路交通に関する地域コミュニティ活動への参加
●自己学習(ビジネス専門誌等による学習,その他の学会誌等による
学習)
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5+β |
リーダーシップおよびマネージメント能力 |
自らの所属するチームやグループにおいて,
リーダーシップを発揮して業務目標を達成する. |
コミュニケーション能力 |
業務遂行に必要な意思の疎通を満足すべきレベルで行うことが出来る.
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行動原則 |
専門職技術者として社会的責任を果たす能力 |
業務遂行に関わる規程や法規を理解し,それを遵守する.
技術者倫理を理解し,与えられた業務の遂行過程で
倫理的判断を下すことができる. |
●関連法規や技術者倫理等に関する講習会への参加
●自己学習(知的所有権や技術者倫理などに関する書籍等による学習)
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5+γ |
【資格更新に必要な単位数:4年間で150 単位以上】 合計※1: |
40 |
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※1 推奨CPD単位数は,資格の更新に必要とされる4年間で150単位(年間40単位以上を推奨)を
確保するために,各基本課題において最低限必要とされる年間取得単位数を示している.ただし,
α,β,γについては,合計10単位程度を自己の判断で基本課題のいずれに割り当てても良い.
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これらの表では,3つの能力(「専門技術能力」,「業務遂行能力」および「行動原則」)を
基本課題とし,それぞれの能力の維持・開発に対して「獲得すべき能力」とその「達成目標」を
示しています.いずれも基本課題との対応において関係が深いと考えられるものを例として
挙げていますが,これ[交通工学研究会関連]らに限定されるものではありません.
また,交通工学研究会継続研鑽制度の枠組みの中でCPDを進めていただくために,
それぞれの能力の維持・開発に役立つと考えられる研鑽形態と内容を
表−3 CPDの研鑽形態と内容に示しています.
この表−3に基づいて単位数が計算されますので,よく理解しておいてください.
表−3 CPDの研鑽形態と内容 は,
2010年6月に,自己申請・自己管理を基本としたWEB上の
CPD登録システム
が稼動したことに伴い大幅に書き換えられました.
また,2012年2月には一部のCPD単位の取得基準が変更になりました.
よく確認をしておいてください.
さらに,取得すべきCPD単位については,
資格の更新に必要とされる単位は4年間で,
TOE資格認定者については200単位(年間50単位以上を推奨),
TOP資格認定者については150単位(年間40単位以上を推奨)ですが,
推奨される年間取得単位に見合う各基本課題に対する推奨CPD単位数の目安を示しています.
なお,推奨CPD単位数を取得していない年度がある場合でも,
保持する資格の有効期限である4年間に必要単位数以上を取得すれば,
資格更新に必要なCPD単位は満たすことになります.
(一社)交通工学研究会 資格制度事務局