2001/12/22:嵐山meeting
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◎9時〜:経緯報告を受けたざっくばらんな議論
今後は,「適用」へのシフト[桑原]
・(適用場面に応じた)モデルの選択
・入力データ Network/OD/制御/...
・パラメータの調整
・データの集計/Presentation技術
・出力の感度/一般性
・ITSを見越したシミュレーションに対するニーズの把握[高山]
市場・マーケット 量・質
・シミュレータができた段階を想定したデータが必要[和久井]
・ニーズ:道路管理者はシミュレータの有用性がわかっているが[岩岡]
交通管理者は,まだまだ
→モデルの透明性・使いやすいツール
・動機付け[赤羽]
これから3年経った後は,今のようなエネルギーをかけて作業をするのは大変.
継続的な活動として維持できるようにすることが必要.
ex.平面交差の出版事業のように.これは,使われないと意味がない.
大店立地法:事前評価のみ.事後で問題があるかどうかについてまでは踏み込まない.
この法律は,立地者側の立地に要する手間を少なくさせようとする側面.
ex.ピーク時のチェックのみでよい.
ピーク時と店舗への来街者のピークがずれていて,別の時間帯への
影響については議論することは求められていない.
法律を作っただけではだめで,
シミュレータが適用されて,これが合ってなければいけない,という認識を醸造する
ような活動が求められる.
・3つの観点[飛島:桶屋/環境アセスの観点から交通へ/もとビル風を扱っていた]
1)1時間の単位で飽和を予測すればよい.というレベルだとシミュレータは本当に必要?
2)交通安全が環境アセスに出てこない.
騒音だったら,その前に交通量予測が必要になってくる.
そうすると,音響のような他分野との連携が必要ではないか.
3)人間の行動をパラメータであらわすのは,大変難しそう
・第4部会での議論紹介[IBS中野]
目標とする成果をどうするか.
シミュレーションというときにどこまで対象とするのか.
第1〜3部会では,ある程度実用化へ向かっている委員会ではないか.
最初の段階では,いろいろと議論しつつ,実用性/有効性のあるところへ.
実際の現場ではシミュレーションの適用には至っていない.
クライアント側の理解を促す必要.対行政へのアプローチも実用化において重要.
シミュレーション手法の有効性を示したい(マニュアル/指針/事例)
何らかの形の「認証制度」のようなものが必要ではないか.
・高山
大規模店舗法:飽和度1.0を超えないことなどを議論するに過ぎない
シミュレーションで駐車場などの検討しなければいけないといっても,
行政側は,前例がない限りはなかなか取り組まない.
研究会→マニュアル化をするだけでなく,シミュレーションをしないといけない,
という強制が働くような枠組みをPushしていくことが必要.
研究会でマニュアル(万人利用できるソフトとか)を出版すべき?
・中川(京大)<公共交通でもシミュレーションが必要>
京都市の大店法:市民に対して交通の迷惑をかけないのか,を実質的に議論している
某大手百貨店の駐車場待ちが大渋滞をさせている
しかし書類上は問題がないことになってしまう
→ 市民の目からみて望ましい交通環境のため
行政を動かすためには,市民を動かすことが必要.
法律に書いてあることを守れば市民のためになるわけではない,ということに
担当者も理解されているようになっている.
・赤羽:行政の前例主義を逆手にとって,我々でシミュレーションをやった事例を
集めて,我々が情報交換できるようになっていることが強みになるはず.
・羽藤:
シミュレーションの認証/検証
プローブカー/移動体で人のデータがどんどん上がってくるようになる
シミュレーションで現況再現性のチェックが本当に必要になるのかどうか.
状態説明型のモデルだとしたら,シミュレーションモデルは不要になるのでは.
インターネットカーで全数のデータが上がってくるようになると?
こうした将来の動向を狙った,タイムスパンをにらんで活動を考えるべき.
シミュレータという商品.Dracuraという商品はSaturnのデータベースを
共有することで,Dracuraを売り込もうとしている.
入力データの標準化は重要.
認証だけでなく,利用者(行政も含めて)利用の仕方の教育制度も要るのではないか.
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◎10時〜:話題提供
・オムロン加藤氏:DEBNetSのVerification/Validation報告
・ユーデック(株)馬場園氏:WATSimの開発状況(開発元に作業をさせている)+TRANSIMS
教育の最初の現場からシミュレータを使う,という環境が必要ではないか.
FHWAは,新たにNGsimを開発しようとしている
データの互換に問題
FHWAはアルゴリズムだけ作って,開発は民間にやらせよう
KLDがNetsimのエンジン開発をした→今はWATSimを開発している
[売り物ではなく,自分でのソリューション]
・金沢大中山氏:適応的マルチエージェントを用いた交通システムシミュレーション
工学の研究方法:1)理論/2)観測・実験/3)シミュレーション
シミュレーションは「理論」と「現実」の距離を繋ぐ架け橋的存在
物理学:計算物理/経済学:人工社会・エージェントアプローチ/生物学:人工生命
複雑系:Complex System not = Complicated System
→ ひとつの理論や法則/観測結果・事実の集合 では捉えきれない
限定合理性,認知(ex.思い込み),プロセス(Day-to-Day Dynamics)
適応的エージェント(学習・進化)
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◎13時〜:グループディスカッション 3グループ
ユーザの認証?
1.交通工学の知識は当然求める.
じゃぁ,どこまで認めるか.
1.でありさえすれば,シミュレーションの専門家である必要はない,
ということになれば,ユーザの認証は不要.
それとも,ユーザにもっとシバリを入れるような考え方もあるハズ.
・ツール :検証
・プロセス:マニュアル化
・ユーザ :リテラシ教育
(ユーザの中には,行政側・判断・意思決定をする人も含む?)
ソフトウェアの認証(verification/validation)は,必要条件であって十分条件ではない.
★拡大運営幹事会/縮小総会
日時:2002年2月8日(金)夕方〜2月9日(土)
or 2月2日(土)夕方〜2月3日(日)
場所:札幌市内?or東京近辺
議論のみ/話題提供みないなことはしない