交通シミュレーション委員会第3部会第3回議事録
日 時:平成14年2月28日15:30〜
場 所:尚友会館 8階尚友倶楽部1号会議室
出席者: 大口 敬〔東京都立大学〕
(敬称略)西宮 良一〔(財)運輸政策研究機構〕
桶屋 眞士〔飛島建設(株)技術研究所〕
勝呂 純一〔(株)長大〕
山下 欣也〔(株)地域・交通計画研究所〕
須田 茂登弘〔(株)道路計画〕
門司 隆明〔パシフィックコンサルタンツ(株)〕
堀口 良太〔(株)アイ・トランスポート・ラボ〕
奥嶋 政嗣〔(株)日本総合研究所〕
委員会資料:第3部会第2回議事録
Validationデータセット要件についての資料(各委員より提出)
第3回議事項目
@ 第2回で議事をおこなった適用事例シートについて
A Validationデータセット要件について
B その他
●:部会長,○:委員
1.第2回で議事をおこなった適用事例シートについて
●第2回で議事をおこなった適用事例シートについては,各委員の了解を得て,適用事例の収集を行う第2部会へ報告した.ただし,委員より申し出があったものについては,委員会での内部資料とするように要請した.
2.Validationデータセット要件について
(資料説明内容については省略)
(1) 資料3−3−9(大口部会長)
●資料3−3−9は,数年前に作成したものである.このあと,標準フォーマットについては定義せず,メタデータとしてデータフォーマットを添付すればよいとの方針が,クリアリングハウスの方で,確認されている.
(2) 資料3−3−1(説明:西宮委員)
●ボトルネック部における交通容量またはそれにあたるものが,重要な要因となる.
●「時間の解像度」については,観測可能な時間幅と,要求される時間幅をそれぞれ考慮する必要がある.
(3) 資料3−3−2(説明:桶屋委員)
●車両1台1台の挙動(加速度,速度など)は,出力可能ではあるが,十分検証はなされていないのではないか.データとしては,RTK-GPSなどでとること自体は可能となってきている.
●交通量については,ランダムな変動要因に左右されにくいとされる10分,15分といった単位での検証とすべきではないだろうか.
○環境評価では広範囲での詳細なデータ(1台1台の挙動など)が要求される.
○プローブカーなどでも,車両軌跡データの収集は可能となってきている.
(4) 資料3−3−3(説明:勝呂委員)
●第3部会として,少なくとも2時点のデータで検証することを,方針としたい.
(5) 資料3−3−4(説明:山下委員)
○対象交差点での交通量だけではなく,需要という意味では,より上流での観測が必要となる.
●車種分類については,適用目的に応じて,よく考慮すべきである.
(6) 資料3−3−5(説明:須田委員)
○データの著作権などの問題があり,どのように収集するか考えておく必要がある.
●データ公開については,トラフィック・インフォメーション・コンソーシアムなどでも検討されている.少なくとも,データがどこで管理されているか,紐付けられるような仕組みが必要である.
(7) 資料3−3−6(説明:門司委員)
○渋滞状況の観測値が重要な項目となる.
●規模のカテゴリーのなかで,さらにどのような目的において適用されるか整理する必要がある.
○地域ごとのパラメータを,積み上げていくことが重要である.
○適用事例が蓄積されることにより,どのデータが重要か,詳細に収集すべきかが明確になってくるものと考えられる.
(8) 資料3−3−7(説明:奥嶋委員)
○標準的な経路選択モデルをクリアリングハウスに用意しておいてはどうか.
●経路選択モデルとフローモデルは,分離してそれぞれを検証すべきであると考える.
●実際の経路データについても観測可能となってきている.
(9) 資料3−3−8(辻・竹平委員〔(株)オリエンタルコンサルタンツ〕より提出)
○用語がそれぞれのモデル,事例において統一されていないので,まず用語の定義を行うべきである.
3.その他
今後の内容について
○バリデーションのポリシーを早急に用意すべきである.
○何をもって検証できているとするのか,明確にすべきである.
●データセットとしては,観測精度などに基づいて,信頼区間を設定しておく必要があるかもしれない.
○実業務への適用にあたっては,公式に認証された方法論にのっとって,検証をおこなったことを示していきたい.
●Validationマニュアル作成を第3部会の平成14年度の課題として取り上げるべきかもしれない.
本年度のまとめについて
●各委員より提出された資料と議事録をもとに,本年度の成果を,部会長がとりまとめてみる.
次回日程
●本年度は今回を最終回とし,次回開催日については、部会長より後日アナウンスを行う.