JSTE ITS研究委員会 委員長 赤羽 弘和

1. ITS研究委員会の活動目的

 道路・交通・車両のインテリジェント化は,交通の安全・円滑化および沿道環境の改善に大きく寄与することが期待されている.欧米各国および我が国において国家的規模で要素技術の開発が進められているとともに,システム・アーキテクチャが策定されつつある. ITS技術は,基本的にはハードウェア技術の体系である.それらを交通の諸課題に実際に適用するためには,ソフトウェア技術体系としての交通工学を適応的に整備する必要がある.すなわち,交通工学に求められていることは,ITS技術を既存の技術体系に有機的に組み込むことにより,従来から用いてきた手法の効果を飛躍的に高めるのみならず,ITS技術の特性を活用した全く新しい手法を編み出すことである. 本研究においては,上記の視点に立脚して,安全,円滑,および環境にわたる交通諸課題へのITS技術の適用方法を整理・検討し,その効果を評価する.さらに,それらの分析に基づき,交通工学の側からITS技術の要件を整理し,関連する他の分野に還元することを目指す.

2. ITS Web-Forumについて


2.1 目的
 ITSの交通システムへの導入に係るいくつかの課題について,交通工学および関連する他分野からの視点,状況認識,見解を交換し,それらに一般の人々の期待あるいは批判を織り込みながら,本質的な問題の所在とその解決の方向を発見し,共有する.

2.2 参加者
 ITSに関わる各分野の専門家,行政関係者,交通に関心を持つ一般の人々

2.3 運営方法
 各課題ごとに担当者が問題を提起し,他の参加者は交通工学研究会ホームページの電子掲示板を介して意見の交換等を行う.そこで提示された意見等を,知的所有権等に配慮した適切かつ慎重な手続きを介して印刷物等に集約する.また,それらの成果に基づいてパネルディスカッションやセミナー等を企画する.



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