by Taka MORIKAWA Date: Fri, 2 Apr 1999 12:22:00
森川@名大です。
At 9:32 PM 99.4.1, Eiji HATO wrote:
> 羽藤@愛媛大です。
> 既にお酒がなかり入ってしまって、ほろ酔
> いメールになってしまいそうです。
ほろ酔いメールで鋭い意見が出てきましたね。皆様も一杯引っかけた後
ぐらいの方がいいかもしれません。自宅でメールが使える方は,晩酌後
にちょこっと書いてみるかと。
> 認知心理学の分野で、ブロッホの法則というやつがあります。
早くも心理学で来ましたね。
一昨日の問題提起で,森川は「VICS情報で混雑を避けようとしたときは,
他の情報提供されていない経路に回っても混んでいてあんまり役に立た
ない」と書きましたが,本当にこの情報に価値はないのでしょうか。
人間の行動規範の考え方に,経済屋さんが通常使う「効用最大化」(今回
の例では「所要時間最小化」)というのの他に,「後悔最小化」というも
のもあります。この規範で行動しているとすると,混雑情報で迂回した道
がやはり混んでいても少なくとも「どこも混んでいるなあ」と納得し後悔
することはありません。情報提供がないと「あっちへ行っとけばもっと早
かったんじゃないか」というような後悔やイライラが生じます。この手の
「情報の価値」は通常の経済学的な価値では測れません。
羽藤さんが言うような
> 1.経路選択意思決定の不確実性を減少させる。
> 2.旅行時間が短くなって得する(獲得利得を
> 増大させる)。
という価値がメインでしょうが,上述のような価値は重要性はどうなので
しょうか。
もし実務の方は当然のようにこのような価値を考えておられて,学者がこ
のような価値を無視しているとすると,価値(便益)の計測方法にやはり
問題があると言うことになる気がします。
いずれにしても羽藤さんが言うように
> そうこう考えると、
> 1.現状の交通情報の精度はどれくらいなのか?
> 2.予想とは異なる交通状況がどの程度現実に起こっているか?
> といった点が、
> 情報の価値があるのかないのか?
> 交通情報サービスがビジネスとして成り立つのか否か?
> といった観点から、気になるところではあります。
ということは気になりますね。