by Honda-k Date: Mon, 12 Apr 1999 14:38:12
本多@長大です。
Web-Forumへはじめて投稿します。
3月も早40日目に入り、桜も散りはじめ、私たちの業界も多少息がつける状態になってき
ました。申し遅れましたが、私は建設コンサルタント業界の一員です。が、これまで、某
VICS電波ビーコンのエアフォーマットの設計とか、標準化作業の中でデータディクショナ
リの設計などという、当業界の中ではたぶんマイナーな仕事を中心にやって来ています。
Web-Forumがスタートしてから何度か投稿しようと思いつつ、早い展開に着いて行けずに
あれよあれよと時間が経ってしまいました。スタート当初の話題について森川さんがすで
に一度まとめられていますが、私なりに思っているところを書きます。
混雑状態の定義と情報提供の仕方
混雑状態の定義ですが、以前、赤羽さんや桑原さんが書かれていたようにJH,首都高,
一般道路では走行速度で定義されています。これはこれで善いのですが、データディク
ショナリを作ろうとするといろいろなケースが出てきて煩雑になります。もう少しうまく
指標を選ぶと共通化できる可能性があると思っています。たとえば、同じ速度でも、サー
ビス水準の低下度という概念でとらえると、JH,首都高ともに、「通常速度(規制速
度)の50%まで走行速度が低下した状態を渋滞という」というように一本化できます。
なぜこんなことを考えているかというと、従来の情報板みたいに皆が皆同じ情報を見てい
る場合は、定義を簡単化して広報しやすくすることが重要ですが、VICS等のように処理能
力の高い提供メディアがユーザサイドに存在すると個人差のある価値観に対応した情報提
供がしやすくなります。このとき、混雑や、渋滞を固定的にとらえるとせっかくの提供メ
ディアの特性をうまくいかせないことになります。サービス水準の低下度のように正規化
した指標を用いると、基準値の選び方でいろいろな価値観に対応してゆくことができると
思います。速度ひとつをとっても、基準値に、なれている道ではいつもの速度,初めての
道では旅行計画を立てたときの想定速度などを設定することでいろいろなニーズに対応し
やすくなってきます(もっともいろいろな設定を簡単にできる車載機を作のはかなり大変
なことと思いますが、車載機関係の方いかがでしょうか)。
ところで、車載機により個人ニーズに対応した情報提供が行われだすとドライバーの行動
はどのように予測したらよいのでしょうか? 情報提供サービスの一つに予測旅行時間の
提供がよくいわれますが、現実の情報サービスの実現という視点では、まだしばらく、各
個人が行動を決めるときにどれだけ正確にその時の状況把握ができるかが問題であるよう
な気がします。車載機がもつ自車の走行状況に関する情報をうまく収集して利用できると
予測にも大いに利用できると思うのですが……。個人ベースで自分用の予測処理を行う
(ユーザには処理を意識させないことが重要ですが)ために必要な詳細な交通データをリ
アルタイムで提供するなどの商売がいつか成り立つのではないかと思います。さらに将来
的には、通信ネットワークと移動体が安価に結び付くことで個人ベー スの情報
発信が直接集約されて車同士が相互作用しながら交通現象に影響するような時代が来てし
まうなどという悪夢を最近見ています(こんな時代の車両端末のあり方なんて考えると気
が遠くなるのですが)。
だいぶとりとめのない話になってすみません。先日、外出先でコケて打ったあばら骨が痛
いので今日はこの辺で……。
これまでの議論の継続的なメイルとなってませんがご容赦下さい。
以上