「通信屋と交通屋のITS四方山話 PART2」
by Akahane & Yoshikai


[交通屋]
ところで,情報・通信というと,交通屋はいわゆる「交通情報」あるいは「混雑情報」のような,ドライバーなり利用者なりが直接受信して判断に役立てるような内容を想起しがちです.
でも,情報・通信の分野で前提とされているのは,車車間通信のような走行制御,つまり衝突回避のような安全分野の課題の比重が,少なくとも現状では大きいような気がしますが,それは誤解でしょうか?

[通信屋]
ITSに関わりをもっている情報・通信関係の各分野に応じて,答えが変わってくると思います.
いわゆる無線領域を中心に検討を進めてきた人たちは,車車間での車輌制御みたいな領域がまずターゲットにありまして,そこでは「情報の意味」まで,踏み込んだ検討は不要です.
が一方では,車輌内での情報提供に応じて何らかの判断をする場合を,情報・通信系ではターゲットにしている人たちもおります.その人たちは,情報の内容そのものも研究対象にしなければ,どうにも検討が進みません.
現状でどちらの割合が多いかというと,前者ではないかと感じています.が,後者のタイプが,絶対に増えると確信しています.



Copywrited by Japan Society of Traffic Engineers