モデルの実用検証(validation)

 このページでは,シミュレーションモデルの開発者や利用者が「標準検証プロセス」に準じて実施した「モデルの実用検証(validation)」の結果を掲載しています.新たにモデルの検証結果を公開したい方は,このページ下にあるクリアリングハウス管理者宛にお問い合わせください.

■実用検証(validation)とは?

シミュレーションモデルの標準開発プロセス 交通工学研究会では,交通流シミュレーションモデルの開発は左図のような標準開発プロセスを経ることを推奨しています.この標準開発プロセスでは,モデルの性能を検証する過程およびその結果を公開することに重点が置かれています.
 実用検証(validation)は,実際の交通状況をシミュレーションがどれくらい妥当に再現するかを示すプロセスです.これは,仮想データを使って,モデルが考慮している交通現象ごとに再現性を評価する「基本検証(verification)」の次に位置づけられています.つまり,基本検証で再現性が示されていることは必要不可欠な条件であるが,さらに,それらの現象が複雑に影響しあっていると考えられる現実の交通状況に適用して,その能力を見極める必要があるという意図を持ったものです.
 これまでも実データを用いた検証の重要さは認識されていましたが,検証に十分な精度を持ったデータを用意することは大きな労力と費用を要し,十分な検証ができないというジレンマがありました.このため,交通工学研究会では,検証に必要な精度と信頼性を備えたデータを保有している各機関に協力を依頼して,シミュレーション開発者が利用できるベンチマークデータセットを公開しています.このベンチマークデータセットを共通の土俵として,様々なモデルの検証結果を評価することは,シミュレーションの能力を明らかにし,それが普及につながっていくものと考えています.

■検証結果公開例

  1. H13名古屋長久手線・本郷エリアベンチマークデータセットをつかった検証事例
    1. AVENUEの検証事例 実施者: (株)アイ・トランスポート・ラボ
    2. ASSTranseの検証事例 実施者: (株)アストジェイ