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■第30回交通工学研究発表会
1.開催概要
            日 時:平成22年9月21日(火)〜22日(水)
            会 場:東京都文京区 「東洋大学 白山第二キャンパス」
            発表件数:106編
            聴講者数:約400名
開催のお知らせ及びプログラム
2.セッション名及び座長・副座長は次のとおりである。
  (1)「交通流(1)」 座 長:中村 英樹(名古屋大学)
副座長:林 正幸(東日本高速道路梶j
  (2)「交通流(2)」 座  長:角 知憲(九州大学)
副座長:丸山 祐司(警視庁交通管制課)
  (3)「交通流(3)」 座  長:大口 敬(首都大学東京)
副座長:松村 成和(首都高速道路梶j
  (4)「運転者の認知と行動」 座  長:上坂 克巳(国土技術政策総合研究所)
副座長:塚井 誠人(広島大学)
  (5)「事故・安全(1)」 座  長:西田 泰(科学警察研究所)
副座長:飯田 克弘(大阪大学)
  (6)「事故・安全(2)」 座  長:金子 正洋(国土技術政策総合研究所)
副座長:中川 誠(警視庁交通規制課)
  (7)「環境・防災」 座  長:藤田 素弘(名古屋工業大学)
副座長:田中 伸治(東京大学)
  (8)「交通容量・サービス水準」 座  長:中辻 隆(北海道大学)
副座長:宇野 伸宏(京都大学)
  (9)「交通情報提供」 座  長:森川 高行(名古屋大学)
副座長:風間 洋(葛梹O製作所)
  (10)「交通行動・意識(1)」 座  長:朝倉 康夫(神戸大学)
副座長:関本 義秀(東京大学)
  (11)「交通行動・意識(2)」 座  長:谷口 栄一(京都大学)
副座長:佐々木 邦明(山梨大学)
  (12)「道路の評価・計画・設計」 座  長:藤原 章正(広島大学)
副座長:奥嶋 政嗣(徳島大学)
  (13)「交通計画」 座  長:元田 良孝(岩手県立大学)
副座長:中山 晶一朗(金沢大学)
  (14)「自転車交通」 座  長:兵藤 哲朗(東京海洋大学)
副座長:福田 大輔(東京工業大学)
  (15)「歩行者交通」 座  長:塚口 博司(立命館大学)
副座長:大森 宣暁(東京大学)
  (16)「地区交通」 座  長:山中 英生(徳島大学)
副座長:新屋 千樹(国土交通省都市・地域整備局)
  (17)「公共交通(1)」 座 長:喜多 秀行(神戸大学)
副座長:中野 敦((財)計量計画研究所)
  (18)「公共交通(2)」 座 長:中川 大(京都大学)
副座長:谷本 圭志(鳥取大学)
3.座長・副座長総括報告
4.研究奨励賞(3件)及び安全の泉賞(1件)    (〇は発表者、論文番号順)
  <研究奨励賞>
  (34)「一時停止規制存在『注意喚起』の予防安全効果とその持続性」(実務論文)
塚田 悟之 (日産自動車)
研究要旨

 本論文は,無信号交差点での出会い頭事故に焦点を絞り,その原因の一つである「認知ミス」,いわゆる非優先道路ドライバーの"見ようと思えば見えたのに見なかった"ミスをどう防ぐか,これを予防するための安全技術の開発を視野に取り組んだものである。

 具体的には,路上の通信インフラとの路車間通信を通じ,非優先道路を無信号交差点に向かって走行するドライバに対して,カーナビゲーションを介し,一時停止規制の存在を必要に応じて注意喚起する『一時停止規制見落とし低減システム』を提案した。そして,横浜市内の事故多発交差点で一般市民参加の公道実験を長期にわたって実施し,公道実験データの整理を通じ,本システムの予防安全効果とこの持続性を実証した。

 
  (44)「マクロ交通特性データを用いたドライバー認識に基づくサービスの質の評価」(研究論文)
  喜多 秀行 (神戸大学)
  八木 博之 ((株)商船三井)
河内 朗 ((株)長大)
研究要旨
 ドライバーが認識するサービスの質は,ドライバーの眼前に広がる周辺車両との相対速度や位置といった局所的な運転環境に基づくものであると考えられるが,その観測は容易ではない。

 そこで本研究では,観測が容易な平均速度等のマクロ交通特性データから,ドライバーが認識するサービスの質を推定する方法を提示した。具体的には,まずマクロ交通特性データから,そこに含まれる各車両の走行状態に着目したミクロ交通特性データの生起確率分布を推定し,コピュラを用いてそれらミクロ交通特性データの同時分布としての局所的な運転環境を推定した。そして,ドライバーが効用最大化行動を行っているとの仮定の下で,選択した運転挙動とその時の局所的な運転環境を関連付けた瞬間効用モデルを用いてサービスの質としての瞬間効用の生起確率を推定し,実データを用いた生起頻度分布との比較検証から推定結果の妥当性を確認した。

 本研究での成果はマクロ交通特性データに基づいた地点レベルのサービスの質の評価が可能となることを示すとともに,区間レベルでのサービスの質の評価の端緒を開くものと考えている。
  (58)「実行動データに基づいたday-to-dayの動的経路選択機構の分析」(研究論文)
斉藤いつみ (東京大学)
  山川 佳洋 ((株)NTTデータ)
  羽藤 英二 (東京大学)
研究要旨
 本研究は経路の学習・認知を考慮した経路選択モデルをプローブパーソンデータを用いて構築する。
 本研究では,経路選択の機構について「学習」,ドライバーの「選択肢の認知」,「規範の異質性」に着目したモデリングを試みる。交通現象はもともと動的なものであり,交通施策もそれに対応させる形で動的な処理が求められている。こうした場合,ネットワークフローを動学的に記述することはシミュレーションによって可能となるが,重要なのは個人の学習メカニズムの記述にある。ドライバー自身がどのような推論を行い,実際に走った/走っていない経路の所要時間を類推しているのか,こうしたメカニズムを明らかにすることを目的としている。
  <安全の泉賞>
  (32)「プローブデータを活用した安全性向上に関する施策評価手法の検討」(実務論文)
内海 和仁 (首都高速道路(株))
  中村 司 (首都高速道路(株))
  割田 博 (首都高速道路(株))
  高田潤一郎 ((株)オリエンタルコンサルタンツ)
研究要旨
 ネットワーク整備や区画線改良,安全対策等の評価については,車両感知器データや事故発生件数等の統計データを用いて分析・評価することが一般的であり,個々の車両挙動の変化に着目した分析は,プローブ調査やビデオ調査等に限定される。また,走行安全性の評価については,施策実施後の事故データの蓄積に一定期間以上を要するため,対策早期に効果評価を行うことが難しく,課題であると考えられる。一方,渋滞対策が円滑面に加え安全面にも寄与することが分かってきており,交通状況変化と走行安全性を関連付けて評価する必要性が高まっていると考えられる。

 そこで,新たな交通データとしてプローブデータ(ホンダ・インターナビ)により取得可能な個々の車両の加減速度に着目し,上記データを活用した事故に至らない急ブレーキ(ヒヤリハット)の発生状況を比較することで,施策実施前後の走行安全性の変化を評価する検討を実施した。


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