国内で利用されている交通シミュレーション

 このページでは,国内で利用実績がある交通シミュレーションモデルを紹介しています.このページに情報を掲載したい方は,ページ最下部の委員会アドレスへご連絡ください.

AIMSUN(エイムサン)
【特徴】
 AIMSUN(エイムサン)は、スペイン・カタルーニャ大学で開発された離散型の汎用マイクロ交通シミュレータです。世界数カ国で利用されており、日本の交通事情にも対応しています。 特長は @OD表又は分岐率の入力に両対応 Aダイナミック経路選択でITS関連の検討が可能 BAPIによりユーザーが独自に機能拡張可能 C3Dアニメータ標準装備 D歩行者・自転車表現が可能 E4段階推定モデル(オプション) FGISデータからのインポート(オプション)等となっています。
【販売元】
日本ではユーデック(株)が販売及びサポートを行っています。行政割引及びアカデミック割引があります。

ASSTranse
【特徴】
 マルチエージェント型交通シミュレーション・ソフトウェアASSTranseは、シミュレーション中の1台1台の車両が、走行環境や周囲の他車両等を知覚・認識して、適切な判断を下しながら走行することで交通流をシミュレーションします。現実の交通流中の車両挙動を忠実に再現することに力点が置かれており、制御工学的なドライバ・モデルにより、先行車両への追従といった前後方向の運動だけではなく、他車両との関係を考慮した車線変更や追い越しなど横方向の運動も再現しています。また、ドライビング・シミュレータとの接続も可能で、ASSTranseによる交通流を3DCGで提示し、その中に入り込んで運転体験することも出来ます。
【開発者】
(株)アストジェイ(販売元)、日本大学

AVENUE
【特徴】
 AVENUEは数キロ四方の街路網での各種交通運用策を評価するために開発され,1993年より実務で利用されているシミュレーションモデルです. ハイブリッドブロック密度法とよぶ計算手法で車両1台ごとの走行を再現し,ドライバーの経路選択行動も取り入れています. 多くの検証事例と適用実績があるのも,AVENUEの魅力です.2001年より(株)アイ・トランスポート・ラボが,開発・販売しています.
【開発者】
東京大学生産技術研究所,首都大学東京,千葉工業大学,東洋大学,(株)熊谷組,(株)アイ・トランスポート・ラボ(販売元)

INSPECTOR
【特徴】
 INSPECTORは「車両の走行挙動」と「利用者の選択行動」を詳細にモデル化,融合し,ドライバーの行動が 交通状況に応じてダイナミックに変化する様子を再現可能なミクロ交通流シミュレータです.「車両の走行挙動」 では車両一台一台のリアルな再現のみならず,都心街路で問題となる路上駐車や駐車場入庫待ち車両による容量 低下,さらには駐車場所探索のためのうろつき挙動などを詳細にモデル化しています.「利用者の選択行動」では, 駐車場所選択,駐車時間決定,経路選択などをモデル化しており,たとえば,都心街路での駐車施策,街路構造変更, 情報提供をはじめとした各種交通施策の評価に活用可能です.
【開発者】
名古屋大学・中村研究室
IOSYS
【特徴】
 IOSYS(イオシス)は、インプットアウトプット法を使用したマクロシミュレータです。高速道路の渋滞は、交通需要の季節・曜日変化と連動して様々な状態を示します。このため、高速道路の改築やネットワーク整備効果を予測する場合、年間の需要変動を考慮した渋滞を予測するのが有効です。本システムは、日々の需要交通量に関する信頼性の高いIC区間交通量,ICペア交通量,車両検知器データ等を有効活用し、年間の渋滞予測を可能としています。また、従来の分流比モデルと異なりICペア情報を保持しているため、複数ケースを比較する場合にも需要交通量が保存され、適切な効果分析を可能としています。
【開発者】
(株)道路計画

NETSIM
【特徴】
 NETSIM日本版は、FHWA(米国連邦道路局)の交通流ミクロシミュレータ 「TRAF-NETSIM」 を、日本の交通事情に適応するよう大幅改良したものです(左側通行に対応)。 追従理論にもとづいて個々の車両の動きを再現します。多様な交通指標、環境影響指標が準備されており、都市部の交通渋滞、大型施設による交通負荷、交通公害などの分析や 問題解決に有効なツールです。新規開発の入力エディタにより、データ入力が見やすく簡単です。アニメーションも含め多彩でグラフィカルな出力画面が準備されています。 プログラムおよびマニュアルの全てを日本語化されています。技術サポート、アカデミック割引、複数ライセンス割引制度もあります。また、ソースコードの改良によって 独自の機能を組み込むことも可能です。
(現在、販売元は不明)

NETSTREAM
【特徴】
NETSTREAMは, (1) ITS技術導入効果の検討,(2)予測交通情報の提供,(3)道路管理者のための交通施策評価, を目的に開発された広域交通流シミュレータです。交通流モデルには独自に開発したマクロ特性に基づく離散 モデルを用いているため,車両1台1台の挙動を車種の違い(大型車/普通車,ITS搭載/非搭載)に応じて表現 でき,かつ,交通容量などのマクロ特性を正確に再現しながら都市全体などの広域道路網を対象としたシミュレー ションが可能です。また,独自のOD交通量推定機能により観測交通量データを用いて実際の交通状況を精度良く 再現可能です。さらに,3Dによるアニメーション機能を備えており,シミュレーション交通状況を容易に把握 することができます。
【開発者】
(株)豊田中央研究所

Paramics
【特徴】
Paramicsは、英国運輸省の協力でエジンバラ大学の並列コンピュータセンターで開発 されたミクロシミュレーション・ソフトウェアである。Paramicsは、@単路から広域 ネットワークまでを対象とした交通現象をコンピュータ内で再現することが可能で、 V5.2では、最大100万ノード、32000ゾーンが表示可能である A独自の計算処理プロ グラムをAPI(Applications Programming Interface)を利用して組み込み、多様な 集計が可能である Bシミュレーション状況を高機能な視覚効果で表現し、説明力の 向上が可能である、などの特徴を有する。社会システム(株)は、日本の販売代理店として、 ソフトウェアの販売及び技術的なサポートを行なっている。
【販売元】
社会システム(株)

REST
【特徴】
RESTは、ミクロシミュレーションモデルを採用しており、追従理論に基づいて、車両ごとに車種や車長などの車両特性、 速度や車頭時間などのドライバー走行特性を認識し、交通流現象を再現します。多様な交通指標、環境影響指標により、 @交差点の改良、A駅前・交通広場の整備に伴う評価、B駐車場や荷捌き施設の評価、C大規模店舗等の施設立地に伴う交通アセスメント、 CETC導入評価、D道路工事に伴う交通規制の評価等に適用することです。また、実際の図面や地図から道路線形を忠実にモデル化し、 周辺地形状況と重ね合わせた上でアニメーションを再現することができます。
【開発者】
鹿島建設(株)

Simr
【特徴】
 Simrは、パシフィックコンサルタンツ株式会社が、独)北海道開発土木研究所からの業務委託の中で開発した追従モデル式を用いた  ミクロシミュレーションモデルです。解析結果として、平均速度、平均停止時間や渋滞長(滞留長)などが把握できます。また、OD  表による経路選択が可能なSimrNetも開発しています。
【開発者】
独立行政法人北海道開発土木研究所パシフィックコンサルタンツ(株)

SIPA
【特徴】
 SIPAは、車両1台1台の挙動をコンピュータ上で再現し、交通渋滞や交通の乱れなどが道路施策の導入によってどのように変化するのかをシミュレーションするミクロシミュレータです。
 SIPAの開発目的は、走行支援道路システム(AHS)、ノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、道路交通情報通信システム(VICS)といったITS諸施策や交通需要管理(TDM)及び道路ネットワークの整備等による道路利用の効率化への影響評価、及び環境負荷軽減の算定を行うことです。
【開発者】
国土交通省 国土技術政策総合研究所

SOUND/4U
【特徴】
 SOUND/4Uは,都市圏レベルの大規模街路ネットワークでの各種交通運用策を評価するために開発されたマクロシミュレーションエンジン「SOUND/A-21」のグラフィック版です.車両1台ごとに目的地や車種の情報を持たせ,ドライバーの経路選択行動を取り入れています.デジタル道路地図の読み込みをサポートしています.大学での研究活動を通して,多くの検証事例と適用事例があるのも,SOUND/A-21の魅力です.SOUND/4Uは2003年より(株)アイ・トランスポート・ラボから市販の予定です.
【開発者】
東京大学生産技術研究所(株)アイ・トランスポート・ラボ(販売元)

SOUND/P
【特徴】
 SOUND/Pは,都市圏レベルの大規模街路ネットワークでの交通規制策定を支援するために開発されたシミュレーションです.エンジンに「SOUND/A-21」を採用し,車両1台ごとに目的地や車種の情報を持たせて,ドライバーの経路選択行動を取り入れています.交通管制システムと連携して,感知器交通量やリンク速度を取り込み,OD交通量を推定する機能を備えているのも,大きなセールスポイントです.
【開発者】
松下電器(株),(株)アイ・トランスポート・ラボ

TRAFFICSS
【特徴】
TRAFFICSSは、車両1台毎の挙動を模擬するミクロモデルを採用し、駐車場や交差点計画における事前事後評価など、国内外の複雑な道路事情に柔軟に対応することができます。また、市販のイメージ地図から道路ネットワークデータを自動的に作成する機能や、シミュレーシン結果を3次元やより臨場感の高い3次元立体視でアニメーション表示する機能など、入力データの編集からシミュレーションの実行までの作業を、短時間で作成することができます。また、最近ではデータ計測作業の省力化及び精度向上を目的とした、可搬型の交通流画像計測装置の開発も進めています。
【開発者】
(株)日立製作所 日立研究所,(株)日立産業制御ソリューションズ(販売元)

tiss-NET
【特徴】
埼玉大学独自開発によるミクロ交通シミュレーションモデルです。追従モデルに代表される車両一台一台の走行・挙動のモデル化によって、詳細な交通状況の検討が行えます。特に街路道路網を対象とした適用が最適であり、信号交差点のパラメータ検討や右折帯長の検討、施設駐車場出入口の位置やサービスレベルの影響評価、バス優先レーン施策等の検討等の実績があります。2016年9月1日から操作性・分析機能を向上させたアプリケーションソフト「tiss-NET Cloud」が(株)ビッツファクトリーより販売されています。
【開発者】
埼玉大学(株)ビッツファクトリー(販売元)

UC-win/Road
【特徴】
UC-win/Roadは、3次元のバーチャル・リアリティーを簡単なPC操作で作成、利用できるリアルタイムVRソフトウェアです。道路計画、設計はもとより、各種公共事業や民間開発全般での、合意形成における関係者の共通言語として活用されています。交通シミュレーションに関しては、交通量、交通流プロファイル、交差点信号現示、経路確率、走行車グループなどの設定により、リアルタイムに交通流が可視化され、検証結果を説得力のあるプレゼンテーションにより示すことができます。
【開発・販売元】
(株)フォーラムエイト(販売元)
VISITOK
【特徴】
VISITOKは、追従理論に基づいて車両1台1台の挙動を再現するミクロ交通シミュレーターです。車両の駐停車や狭幅員道路すれ違い時の減速など、様々な交通現象を表現することができます。バスやLRTなどの公共交通にも対応しています。単独交差点から広域ネットワークまで適用事例があり、関係者協議等で活用されています。
【販売元】
(株)丸尾計画事務所

PTV Vision VISSIM
【特徴】
PTV Vision VISSIMは、世界75カ国以上で利用されているミクロシミュレータです。基本となる追従モデルはドイツ・ドイツカールスルーエ大学にて開発されました。世界中の交通事情に対応。分岐率のみならずOD表による入力が可能です。動的経路選択にも対応。バス・LRT等公共交通機能も充実。PTPSや可変式信号制御など機能が充実。また、必要な車両モデルを自由に作成することができます。GISやPTV Vision VUSUM,交通需要予測ソフトウェアからネットワークをインポートすることができます。簡潔な入力・編集システムでハイクオリティを実現。3D動画も簡単に作成可能です。
【販売元】
株式会社PTVグループジャパン の日本支社が直接販売を行っております。また、行政割引及びアカデミック割引があります。

WATSim(ワットシム)
【特徴】
WATSim(ワットシム)は、米国KLD社がFHWAのTRAF-NETSIM技術の応用で開発した離散型の汎用マイクロ交通シミュレータです。米国での豊富な利用実績を背景に、機能及びユーザー操作性について改良を行ったもので、左側通行にも対応しています。特長的な機能としては、駐車場機能、バス・LRT等公共交通関連機能が挙げられます。8交差点程度までの局所的な分析に特化した”WATSim-LT”も販売されています。
【販売元】
日本ではユーデック(株)が販売及びサポートを行っています。行政割引及びアカデミック割引があります。