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■第29回交通工学研究発表会報告
1.開催概要
            日 時:平成21年11月5日(木)〜11月6日(金)
            会 場:東京都千代田区 「砂防会館別館会議室」」
            発表件数:96編
            聴講者数:約360名
2.セッション名及び座長・副座長は次のとおりである。
  (1)「事故・安全(1)」 座 長:上坂 克巳(国土技術政策総合研究所)
副座長:吉井 稔雄(京都大学)
  (2)「事故・安全(2)」 座 長:石川 博敏(科学警察研究所)
副座長:坂本 邦宏(埼玉大学)
  (3)「事故・安全(3)」 座 長:日野 泰雄(大阪市立大学)
副座長:橋本 成仁(岡山大学)
  (4)「運転挙動・車両挙動」 座 長:森津 秀夫(流通科学大学)
副座長:吉田 長裕(大阪市立大学)
  (5)「サービス水準・渋滞対策」 座 長:大口 敬(首都大学東京)
副座長:竹内 秀城(警視庁交通部)
  (6)「ITS・位置特定技術」 座 長:桑原 雅夫(東京大学)
副座長:羽藤 英二(東京大学)
  (7)「歩行者・自転車交通」 座 長:金子 正洋(国土技術政策総合研究所)
副座長:浜岡 秀勝(秋田大学)
  (8)「交通制御・交通規制」 座 長:赤羽 弘和(千葉工業大学)
副座長:小谷 益男(叶迹纉cコンサルタント)
  (9)「環境」 座 長:岸井 隆幸(日本大学)
副座長:小根山 裕之(首都大学東京)
  (10)「交通需要分析」 座 長:屋井 鉄雄(東京工業大学)
副座長:井上 紳一((財)計量計画研究所)
  (11)「交通行動・意識」 座 長:元田 良孝(岩手県立大学)
副座長:轟 朝幸(日本大学)
  (12)「交通情報・交通管制(1)」 座 長:藤原 章正(広島大学)
副座長:山村 義雄(東日本高速道路梶j
  (13)「交通情報・交通管制(2)」 座 長:谷口 守(筑波大学)
副座長:割田 博(首都高速道路梶j
  (14)「交通計画」 座 長:原田 昇(東京大学)
副座長:井料 隆雅(神戸大学)
  (15)「公共交通・P&R」 座 長:伊豆原 浩二(名古屋産業大学)
副座長:橋本 成仁(岡山大学)
3.研究奨励賞〇は発表者、論文番号順、安全の泉賞は該当無し。
  (29)「首都高速道路有明辰巳ジャンクション間拡幅による効果分析」(実務論文)
内海 和仁 (首都高速道路(株))
  割田 博 (首都高速道路(株))
  前田 剛 (首都高速道路(株))
  高田 潤一郎 ((株)オリエンタルコンサルタンツ)
研究要旨

 首都高速道路湾岸線東行き有明付近については、11号台場線や有明入口からの合流及び上り勾配等によって交通容量が不足し恒常的な渋滞が発生していたため、有明JCT〜辰巳JCT間において、3車線から4車線へ拡幅した。

  その拡幅効果について、渋滞緩和・事故減少・時間信頼性の観点で分析した結果、分合流が連担する区間において車線拡幅を行うことによる交通集中渋滞の発生抑制、渋滞に起因する事故の発生抑制といった効果を確認できた。

  さらに、事故・車両故障等の突発事象に伴う渋滞発生時においても、車線閉塞時に温存される交通容量が増加すること、ジャンクションにおいて分流する交通の走行速度が向上することによる時間信頼性の向上効果を確認できた。

 
  (37)「センタレスプローブシステムの交通情報過疎地域への適用」(研究論文)
多田 俊也 (千葉工業大学)
  赤羽 弘和 (千葉工業大学)
  小出 勝亮 ((株)アイ・トランスポート・ラボ)
  小宮 粋史 ((株)アイ・トランスポート・ラボ)
研究要旨
 本研究では、従来の交通情報インフラに依拠することなく、車車間通信によるアドホック(ad hoc)な移動通信網を、車両が走行する任意の路線、地域に構成し、交通情報を交換、蓄積、処理するセンタレスプローブ(CenterLess Probe vehicle system、以下CLP)システムの適用性を検討した。

  このようなシステムは、大規模災害の被災地においても、頑健性の高い情報収集・提供システムとして実効的に機能し得る。また、従来のVICS等の交通情報システムとの補完的運用も有効である。 CLP車両が収集する詳細な走行軌跡データに基づき、かつ道の駅等の固定CLPに蓄積された統計データも活用して、交通渋滞の先頭および末尾位置、旅行時間等に関する一定精度の現況あるいは予測交通情報を生成し、他車両に適切な時期と場所で伝達するための基本的なデータ処理アルゴリズムを提案した。

  さらに、伊豆半島の河津桜まつりの開催期間に、国道135号(真鶴道路)において収集した観光渋滞発生時の観測データに本手法を適用し、有効性を確認した。
  (38)「ドライビングシミュレータを用いたサグ部円滑化走行支援サービス効果の検証」(実務論文)
  畠中 秀人 (国土技術政策総合研究所)
  坂井 康一 (国土技術政策総合研究所)
  浅野 美帆 (国土技術政策総合研究所)
佐藤 章博 (国土技術政策総合研究所)
研究要旨
 我が国の都市間高速における渋滞はサグ・トンネル部が約半数を占め、渋滞対策の実施が急務となっている。サグ部の交通現象特性を分析したところ、渋滞発生前の重交通状況下では、サグの底付近で追越車線への車線変更が多発し渋滞を招くことが分かった。

  そこで、一般的なボトルネック地点における車線利用率適正化を目指し、ドライバーに対して走行車線へ車線変更を促す情報提供を行うサービスを立案し、その効果をドライビングシミュレータを用いた被験者実験により検証した。

  検証に当たっての情報提供を行う方法としては、ITS車載器及びLED表示板によるものとした。その結果、ITS車載器の方が、LED表示板よりも効果が高いこと、LED表示板でも一定の効果があることが分かった。また、情報提供による安全性を確認したところ、両手法とも被験者の危険な行動はみられなかった。


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